『言うてもあと、30年あるかないか…』

少し前、前職時代に一緒に採用の仕事をしていた仲間と
会食の機会があった。集まったのは、私を入れて6人。
その内2人だけが、いまだ前職場で活躍中。
1人はシンガポールに単身赴任中。夏休みの一時帰国中に
この集まりを企画してくれたのだ。

残りの4人は、私も含めて全員が今は違う場所、あるいは
違った立場で活躍中。懐かしい昔話に花が咲き、あっと言う間に
開始から3時間以上が経過。子育て中の女性も1人居たため、
その女性と私は後ろ髪を引かれながら、午後10時過ぎに
帰途についた。

帰る間際、前職時代にキャリアチェンジをはかり、心療内科の
医師となった、その中の1人(男性)が言ってくれたひとことが
今も心に残っている。

好奇心旺盛な私が、『今ね、◯◯のスイッチが入っちゃって、
今後は、◯◯をしてみたい』的な発言をした時に、間髪をいれずに
彼が返してくれた言葉、それが、
『これからは自分がしたいこと、なんでもしたらいいんですよ。
言うても、もうあと30年あるかないか、なんやから!』
のひとことだ。

咄嗟にそう言われて、なんのことかすぐにはピンとこず、全く
イヤな気持ちにもならなかった。後になってからジワーときた
ひとことだったが、逆に、妙にすがすがしい気持ちになった。
何かが吹っ切れたというか、背中を押された、というか
得も言われぬ安心感のようなものに包まれた気がした。

私とは一回り以上も年下だが、頭の回転がとても良く、
センシティブで面倒見もよい。本当に、聡明な彼には、在職時、
何度か相談に乗ってもらったことがある。その都度、明快な
解決策を示してくれたものだ。

今、 58歳の私。30年足すと88歳。その年でも元気で活躍されて
いる方もおられるが、自分がそうなるとは限らない。振り返ってみると、
30年前から今に至るまで、仕事が人生の大半を占めていたとは言え、
プライベートでも、結構、盛りだくさんな出来事があった。

過去の30年と今後の30年とでは、体力,精神力共に大きな差が…。
また、自分を取り巻く環境も、30年前と今とでは、大きく異なる。
そう思うと、“言うてもあるかないかの今後30年”をどう生きるのか、
そろそろ、きちんと考えておかないとダメな時機に来ているようだ。
そのことに気づかせてくれた、今でも聡明な彼に感謝!


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