それって、もしかして背景は3歳児神話なの?!

先日、安倍総理大臣が、提言の中に、女性の活躍が大事だということを
盛りこまれたことは、既にテレビや新聞など各種マスメディアで発表
されていることだが、その中の施策の一つに、現状は子どもが1歳半に
なるまでは育児休業取得可能という法律を、3歳になるまで取得可能に
するというものが含まれている。

この施策については、世論にも賛否両論あるようだ。昨日の日経新聞の
夕刊にも関連記事が掲載されていた。ひと昔前に、「3歳児神話」という
言葉があちこちで聞かれた。これは、子どもが3歳になるまでは、親が
側にいて育てる方が良いという、“三つ子の魂百まで”という諺に
合わせたような迷信だ。

もしかしたら、学術的に、3歳になるまで親が手元で育てた子どものほうが、
そうでない子どもに比べて成長度合いが進んでいるなどの医学的データが
あるのかもしれない。しかし、サンプル数としては少ないかもしれないが、
私の個人的な経験から見る限り、0歳から保育所に預けられた子どもたちも
立派に成長している。むしろ、親がつきっきりで育てている子どもよりも、
保育所育ちの子どものほうが、チームワークやリーダーシップ、自立心、
コミュニケーションなど、成長していく上で重要なスキルを、より早く
身に着けている子どもが多いように思える。離別や死別で幼い頃に
親と別れ、施設で暮らしている子どもたちも同様に立派に成長している。

もちろん個々人が抱える多種多様な生活環境や価値観次第で、
3歳までは手元で自分が育てたいと思う親、あるいは待機児童の多い
地域では、保育所に預けたくても不可能なために復職できないという親も
たくさんおられることだろう。でも、いざ実際に3年間も職場を離れてしまうと、
浦島太郎状態になるのではと懸念する。また、3年後に職場に戻っても
すぐに休業前と同じペースで働き始めることは至難のことではないだろうか。

保育所に預けていられる年齢のうちはまだ何とか出来ても、小学校に
上がる時に、働く親たちは「小1のかべ」に直面する。最近は、児童の安全面
から集団登校制を取り入れている小学校が多く、その集合時間に合わせて、
集合場所まで子どもを送り、また、下校時には決まった時間にそこまで迎えに
行かなければいけない。フレックスワークアワー制度があり、出勤時間が調整
出来る親は良いが、それが出来ない親にとっては悩みの種だ。

法制度を触ることが、てっとり早く、目に見えやすいので、まずそこに着手する
という気持ちもわからぬではないが、仕事と育児の両立生活を送る親たち、
そしてそのような人材を抱える企業や組織にとって、法制度が改定されること
だけが、必ずしもベストな施策とは言えないような気がする。今回の安倍総理の
提言は、女性が働きやすい社会づくりに近づくために追い風となるものである
ことは間違いないが、願わくば、もっと当事者たちのニーズにあった施策の導入を
考えて欲しいものだ。


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