卵子の数がわかったからって……..。

少し前、テレビのワイドショーで、血液検査で卵子の数がわかるようになった
という 特番が放映されていた。血液検査を受けるだけで、その女性が有する
卵子の数がわかるというもの。画期的な医学の進歩の象徴ともいえるニュースな
反面、 なんだかちょっと恐ろしくなるような感じも……。

卵子の数が、検査を受けた人の年齢に見られる平均的な数値より少ない場合、
それだけ妊娠の可能性が少ないということになるそうだ。その結果を知り、
妊娠の時期を決めようとする女性たちが訪ねてくるらしい。その番組でも、
何名かの女性が取材を受けていて、そのうちの一人はカップルで訪問。
最近結婚したというその夫婦、ともに年齢は30代半ば。 共働きで、妻は、
子どもができてもずっと働き続けたいと考えているとのこと。会社で今、
大きなプロジェクトにかかわることになりそうで、仕事を 続けていくためにも、
そのプロジェクトにかかわることは重要な意味があるらしい。でも、子どもも
欲しい彼女、もし卵子の数が平均より少ないのであれば、 妊娠は急ぐほうがよい
からという思いで検査を受けたらしい。結果は、平均値はあったようで、
ひとまず安心できたようだ。夫婦そろって結果を聞きに行った帰りの車中、
「これを機に、これからの人生設計について、ちゃんと話し合って考えたほうが
いいね」としみじみと話し合っている様子が放映されていた。

卵子の数が年相応にあるからといって、果たしてすぐに妊娠するとは限らない
のではないか。たまたま平均並みにあるから、妊娠はもう少し先でもいいんだ
と先延ばしにしていて、さぁ、子どもが欲しいと思った時に、タイミング良く
妊娠する人ばかりじゃないのではと思う。

昔、参加者も講師も女性だけという、仕事と私生活を両立させながら働く女性の
ためのワークショップで講師の一人を務めた時、参加者の一人が、講師に、
「いつ、子どもを産むのがよいのでしょうか」と質問。
「いつでも」というのが講師の答え。外国人も参加するワークショップで、
言語は英語で行われていたので、その時の講師の回答が今も耳によみがえる。
“Any time is good time!”

目の前に提供された大きなプロジェクトにかかわれる機会を、たとえ今、
つかみ損ねたとしても、しっかりと働き続けてさえいれば、いつかまたチャンスは
巡ってくるはず。まさに、“Any time is good time!”
卵子の数に左右されて、自分の人生にとって、本当に大切なものをつかみ損ねて
しまう人たちが増えないことを願う次第だ。


カテゴリー: 日記 パーマリンク