マズローの法則とモチベーション効果

毎週木曜日は朝から夕方までデイケアで過ごす母。
毎週9時過ぎに自宅まで送迎バスがお迎えに….。
後5分で到着します、という電話がかかると、早々と準備を終えた母は、
マンションのロビーまで出てバスの到着を待っていたいと、いつも言う母。

今朝も電話をいただき、すぐにロビーまで出て行こうとするので、
『電話からまだ1分も経ってないから、そんなにあわてなくても、まだ大丈夫
だよ』と言っても、『お待たせしたくないから先に出て待っていたいの』と
母は反論。

ロビーに出たら、案の定、バスはまだ。
『立って待ってたら、しんどいから、座っとけば? でも座ったり立ったりが、
かえってしんどいかな』と言うと、黙って座る母だった。

2-3分後にバスが到着。マンション正面玄関のガラス戸越しに、バスの姿が
見えるや否や、『あっ来た!』と言って、やにわに、杖を片手に、自力で椅子から
立ち上がる母を見て驚いた。普段は、誰かがそばについて手を貸さないと、
1人では椅子からなかなか立ち上がれないのだが、今朝の動きの速さには
正直、目を見張るものがあった。椅子の高さも具合が良かったのかも知れないが、
私が手を貸すこともなく、一気に1人で立ち上がった母の勇姿はすごかった!
(やっぱり妖怪かも…..?! *注:6月19日のブログをご覧ください。)

そこで改めてハタと気づいたことが……。それは、母にとって、この週1回の
デイケア通いがどれだけ大きな意味をもっているかということだ。

アメリカの心理学者マズローが提唱した、人間の欲求の5段階の図を思い出した。
生理的欲求に始まり、安全欲求、そして3段階目の所属に対する欲求(社会的欲求
とも言う)、その後、承認欲求、自己実現と続く。この欲求段階の階層が、
上に行けば行くほど、人間のモチベーションは上がるという考え方だ。

母の場合、週1回のデイケア通いが、まさに彼女が唯一、継続的にもつ
集団社会とのつながりであり、そこに通うことで、ある組織(デイケア)に
所属していたいという社会的欲求を満たすものなのだ。そして、それが彼女の
モチベーションアップのもととなり、家では、座り慣れた食卓の椅子からでさえも、
1人では立ち上がりにくいこともある母が、めったに座ったことのない、マンションの
ロビーの椅子からは、杖だけで自力で立ち上がれたのだろう。

ということは、マズローの法則の次の段階である承認欲求と自己実現の欲求を
満たしてあげられれば、母のモチベーションは更に上がり続け、今より元気になり、
長生きしてくれる可能性があるということだ。今でも、既にしていることではあるが、
もっと母の存在を承認し、言動を褒めてあげて、そして、能力が活かせるような機会を
提供し続けてあげることが必要だということを痛感した。

それにしても、マズローさん、あなたはエライ!ホンマに、的を得たええことを
提唱しはったんやねぇ、と感謝する。


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