臓器移植にまつわる父の思い出

15歳未満の少年の臓器移植が行われたとのニュースを見ていて
またもや亡き父のことを思い出した。

父の死後、遺品の整理をしていたら、手帳の中から臓器提供意思表示カードを
発見。そこには、角膜をはじめ、すべての臓器に丸がつけられていて、
まぎれもない父の自署があり、日付は、死因となった病気が発生してから、
随分あとのものだった。それよりずーっと前に、母や私が臓器移植をしてもいいね、
と話していた時には、ワシはそんなん、いやや、と話していた父だったのに…。

悪性の癌を患っていて、そのことを自ら周知していた父が、臓器提供など
できるわけないのに、いったい何を思って臓器提供意思表示カードなんて
持ってたんだろうねぇ、と親戚の集まりで話したら、眼科医をしている従兄弟から
意外な発言が….。『いやいや、角膜には血液が流れていないから、癌の人でも
移植できるんだよ。おじさんの角膜で二人の人が視力を取り戻せたのに、
残念やったなぁ』と。死後24時間以内にアイバンクに連絡をすれば間に合った
らしい。また、術後は、処置をしてくれるので顔つきが変わることもないらしい。

もっと早くに父の気持ちを知っていれば、また、癌の人でも角膜の移植は
できるんだという知識があれば、と悔やんだ気持ちを思い出した。長年、
免疫性の疾患を患っている母も、その話を聞いてから、角膜移植をしてと
言っている。私自身も、可能な限りすべての臓器を提供したいと思っている。

今回の臓器移植について、15歳未満の子どもさんをもつ親御さん対象に
街頭インタビューをしている様子がワイドショーで流れていた。乳母車に
子どもさんを乗せていた一人のお母さんの言葉が印象に残っている。
その言葉は、『本人が成長して、ちゃんと話ができるようになったら、
確認しておきたいですね』というものだった。


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